マツダ ベリーサ リクエストスイッチのゴムボタンが破損した場合の対処法



2016-03-06

現象:マツダベリーサのリクエストスイッチのゴムボタンが破損した。

解決法:硬質スポンジと3mm厚のゴムシートでゴムボタンの代用品を自作し、リクエストスイッチの穴に嵌め込み、防水シールを貼る。


詳細;

◎問題状況


問題状況1

運転席側のリクエストスイッチのゴム製ボタンが剥離。
奥にセンサーボタンが見える。


問題状況2

この上に載っていたスイッチボタンも含めて「導電ゴム」であると推測され、それ故に防水のため完全カバーでありながらキーリモコンとの間で通信できる。

この破れた誘電ゴムの端に別の誘電ゴムを接合するなり、二重に被せるなりすれば補修としては完全であろうが、ドア裏を開けての作業は大変なので以下の方法とした。



問題状況3

奥のセンサーボタンが見えるが、ここにゴム製突起を押下することでキーとの電波通信が可能な状況なら施錠・開錠できる。



最初はマツダのディーラーさんに問い合わせて、「センサーは生きているので、ゴムスイッチだけ2千円くらいで交換できない?」と聞いたところ、「どの道ドア裏を開けての作業になるので技術料4千円は変わらず、後は部品代が多少違うくらいですから、やるならリクエストスイッチ全体を替えた方が再度作業しなくていいですよ。」との返答。

確かにゴム2千円、リクエストスイッチ6千円の差はあるにしても、また直ぐにリクエストスイッチ自体が壊れたら再度技術料が発生するので、やるなら全体をやった方がいいのは確かです。

ネットで調べると1万5千円から1万8千円くらい払ったという人もいて、すべて込みで1万円ならいい方かとも思います。というか、部品代はモノタロウで6千円くらいなので自分でこれを取り寄せて、ドア裏を休日1日かけてやるくらいなら4千円払っても大差ないという感じですし。

ウチは人口12万人の地方都市で、ディーラーさんのとこで定期点検とかやってるんで結構勉強してもらっているのは確かですが。。

ただ、この車、高齢の親が使っており、あと3〜4年くらいで廃車にする予定なので、そこを悩んで以下の応急処置。
まあ、3年くらい凌いで、センサーが壊れたら物理キーで開け閉めしてもいいかなと。




準備するもの

◎準備するもの

・硬質(ある程度の目の詰まった)スポンジゴム
・3mm厚のゴムシート
・両面テープ
・補修テープ(ビニール製)

基本的にホームセンターで賄えるものばかりだが、両面テープと補修用ビニールテープは100均ショップでも購入できる。両面テープは5mm幅の狭いものがあれば便利。なければはさみで半分に切って使う。どの素材も普通の鋏やカッターで簡単に切ったり削いだりできる。

通販なら【通販モノタロウ】が種類豊富。

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なお、これらの素材は家具の滑り止め・クッション剤、テレビやアンプの滑り止めやインシュレータ代わり、壁との間に挟んでの傷付き防止など多目的に使える。今回も新たに購入した訳でなく、既にあったものを使った。



手順1 3mm厚のゴムシートを加工して、リクエストスイッチのセンサーに届く「センサーボタン突起(要は、テレビリモコンで言うところのシリコン製の選択ボタン裏面の突起)」を作る。


ゴムボタンとセンサーボタンを接続する、元々使われていたゴム素材の大きさは「W:5mm D:3mm H:7mm」。つまり、底面が5mmx3mmで深さが7mmほどのサイズ。
元の素材が手元にあれば、それを見ながら大体同じサイズに加工すればよいが、なければ大体の大きさに加工した上で、実際にクルマのノブ横の穴に挿し込んでみて調整していく。



センサーボタン突起1

奥が3mm厚のゴムシート。そこそこ硬め。


センサーボタン突起2

手前左が元からの突起。この上にゴムボタンが付属していたが経年劣化と累積利用により剥離した。


センサーボタン突起3

右側が加工したゴムシート。アルミ箔を貼り付けておくと反応がよくなる。
この後、突起部分を切断して、ゴムスポンジを貼り付けることになるが、最初から直方体の形状で加工した方が早い。

あと、直方体状態に切り出した後で、更に面取りをしておくとスムーズな動作が期待できる。



手順2 硬質スポンジゴムを加工した上で、手順1で作ったゴム突起の底面に両面テープでしっかりと貼り付ける。


上の写真(準備するもの)に写っている硬質スポンジゴムは2種類。NRスポンジゴム(NSR-05)と黒セルスポンジST付き(テープ付き)。前者なら両面テープを別途用意する必要があるが、後者なら切り取って貼り付けるだけ。なお、後者の方がスポンジ状なので、電波の通りやすさが若干上。なので今回はこちらを使った。

前者を使えば防水性が高まるので、テープを使いたくなければこちらを加工して隙間を両面テープで塞ぐとイメージ的にはオリジナル状態に近くなる。


スポンジの加工サイズは「W:8mm D:10mm H:2〜3mm」ほど。つまり、幅8mmx10mmの面に厚さが2−3mm。これは同じベリーサでも年式によって若干異なる形状のノブになっている場合もあるので、邪魔にならない、しかし防水面で十分な、大きさを見定めて加工する。

その後、手順1で作ったゴム突起の底面に両面テープでしっかりと貼り付ける。



スポンジとゴムによるボタンスイッチ加工1

向かって右側を上、左を下向きにして穴に差し込む


スポンジとゴムによるボタンスイッチ加工2

手前の両面テープの保護カバーをまだ剥がしていない方が下。


スポンジとゴムによるボタンスイッチ加工3

向かって左側の幅が狭いのはドアノブとの距離が5mmもないため。これ以上の幅だとノブと干渉する。


スポンジとゴムによるボタンスイッチ加工4

今度はクルマ後方から見て差し込む場合の位置関係。
下側が張り出しているのは、取り付け時に下側はテープで塞げないため、スポンジの厚みで防水する。

厚みはもう少し削ってもいいくらい。




手順3 手順2で作ったパーツをクルマのリクエストスイッチの穴に挿し込み、防水用に補修テープを貼る。



スイッチボタンの取り付けと防水1

これは試作段階での挿し込み様子。
スポンジ部はもっと薄く広く加工する。サイズは「W:8mm D:10mm H:2〜3mm」。


スイッチボタンの取り付けと防水2

スイッチボタンを取り付けたら、防水および固定のために上からビニールテープ(補修テープ)を貼る。
この写真撮影の後、もう少し端を切り取って目立たないようにした。色は最初白を使ったが目立つのでグレーにした。


スイッチボタンの取り付けと防水3

テープは完全に塞いでしまうと通信できなくなるので、下側だけを少しばかり空けておく。

上と左右の端は補修テープを貼り付けて防水し、下側はスポンジを長めに加工しておいて、それで防水する。
スポンジはそれなりに水を通さないのでこれで完成。

このテープが盛り上がり過ぎないように、しかし突起部は分かる程度に、薄めにスポンジを削っておくとより自然な感じになる。
誘電ゴム製のシールとかシートがあれば、もうすこし簡単かつスマートな格好になるだろうが、おそらく費用が千円以上になるので今回のやり方とした。

結果、問題なくセンサーが反応し、キーをポケットに入れた状態でテープの上からボタンを押すと開錠・施錠ができるように回復した。




なお、自分でリクエストスイッチをまるごと交換する場合は以下のページを参考にすればいいでしょう。

◎パーツ入手

スイッチ リクエスト - リフトゲート (D4) MAZDA(マツダ) 品番先頭文字-D4 【通販モノタロウ】
スイッチ リクエスト - リフトゲート (D4) MAZDA(マツダ) 品番先頭文字-D4 【通販モノタロウ】リクエストスイッチ:D461-67-6S0B
マツダ(純正) リフトゲート・リクエストスイッチ|ベリーサ/マツダ|はちわれ|みんカラ - 車・自動車SNS パーツ画像。


◎DIY交換

リクエストSWの交換(運転席側)|プレマシー/マツダ|Hide5|みんカラ - 車・自動車SNS
キーレス リクエストスイッチ交換|プレマシー/マツダ|keropapa|みんカラ - 車・自動車SNS inserted by FC2 system