マクセル Famliy Max VDR-NAS-1TB HDD換装



2015-03-29作成

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1. 内蔵「Samsung HD103SI (1TB SATA300)」から2TB HDDへの換装


以前、◎IO DATA RECBOX HVL-AV500 HDD換装 でもHDD換装について書きましたが、マクセル Famliy Max VDR-NAS-1TBでもHDDを換装してみました。

やはり1TBではすぐに一杯になってしまいますので、2TB HDDへ換装です。換装前のオリジナルのHDDは「Samsung HD103SI (1TB SATA300)」、2009年頃発売のモデルで、恐らく3TB以上への換装は難しいし、出来たとしても安定運用は期待できません。

内蔵「Samsung HD103SI (1TB SATA300)」 内蔵「Samsung HD103SI (1TB SATA300)」

そこで「WD20EARS (2TB SATA300)」に換装。なお、このHDDはAFTモデルですが、Recbox系のOSはLinuxベースであり、またLAN転送やカセットHDDとのやり取りは復号化・暗号化に時間がかかり、HDDの性能をフルに使い切るには程遠いので、アラインメント云々は全く問題になりません。

実際、カセットHDD(以下iVDR-S HDD)から内蔵HDDへの転送速度は1時間当たり10GB程度(170MB/m 2.8MB/s)です。

概略

0. 事前に最新のファームに更新して、既存のタイトルを別のメディア(iVDR-SカセットHDDなど)に退避させておく。
1. Famliy Max VDR-NAS-1TBから内蔵HDDを取り出し、ウィンドウズパソコンにオリジナルHDDと換装先HDDを同時に接続。(約10分)
2. EASEUS Todo Backup 3.5 を利用して、オリジナルHDDを換装先HDDにクローンコピー。(約10分)
3. knoppix 日本語版に収録されている「gparted」を利用して、コピー先HDDの拡張領域を拡大、xfs領域を最大容量で作成。(約20分)
4. Famliy Max VDR-NAS-1TBに換装するコピー先HDDを組み込み(約5分)、MagicalFinderでIP設定、IE8からシステム初期化。(約10分)



今回、XPパソコン+IE8+EASEUS Todo Backup 3.5という3-4年前の環境を使ったのは、Famliy Max が発売されたのと同時期のものであったからです。勿論最近のPCでもできるとは思いましたが、Recboxと全く同じわけではないという不安があったため、できるだけ不安定要因を除去しようと考えたからになります。

そして、結果として、前回と同じ手順で換装に成功しました。

クローン前のパーティション構成(XP「コンピュータの管理→ディスク管理」 クローン前のパーティション構成(XP「コンピュータの管理→ディスク管理」

※ ディスク1が換装先HDD「WD20EARS (2TB SATA300)」で、ディスク2がオリジナルHDD「Samsung HD103SI (1TB SATA300)」



EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン1 EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン1


EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン2 EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン2


EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン3 EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン3

※ 確認画面。ここでは下手に領域をいじらないようにします。



EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン4 EASEUS Todo Backup 3.5を使ってのHDDクローン4

※ 必要なのは先頭の4パーティション(OSなどが入っている領域)なので、開始から3分ほど経過したら右下の「Cancel」ボタンをクリックして中断。途中経過を示すログで「4番目のパーティションのクローン終了」が出て1分後くらい(計3-5分)でも問題ありませんでしたが、確実を期すなら10分経過後くらいがいいでしょう。



クローン後のパーティション構成 クローン後のパーティション構成(XP「コンピュータの管理→ディスク管理」



一旦、電源を落とし、換装先HDDのみをパソコンに繋いで、「Gparted」(Linuxのパーティション管理ソフト)を使ってデータ領域のサイズを拡張します。

「Gparted」を使っての領域拡張1 「Gparted」を使っての領域拡張1

knoppix 日本語版に収録されている「Gparted」を利用して、/dev/sda4 extended(拡張領域)の容量を拡大設定します。この際、/dev/sda5 には触らないように注意します。


「Gparted」を使っての領域拡張2 「Gparted」を使っての領域拡張2

拡張領域を拡大する際、最後の1024MiB以上の空き領域を残しておきます。


「Gparted」を使っての領域拡張3 「Gparted」を使っての領域拡張3

リサイズボタンをクリックして設定を適用しました。


「Gparted」を使っての領域拡張4 「Gparted」を使っての領域拡張4

次いで、論理領域の新規作成。ここでは「xfs」にて最大まで拡張します。


「Gparted」を使っての領域拡張5 「Gparted」を使っての領域拡張5

論理領域の新規作成が完了



前回と異なるのは、パーティション操作にknoppix 日本語版に収録されている「Gparted」を利用したところで、単体のGpartedより起動がかなり速くなっており、操作も簡単でした。

また、拡張領域を拡大する際、最後の1024MiB以上を余らせておくと、次回別HDDへクローンする際により確実に成功するようになります。というのは前回2TBどうしのHDDで失敗することがあり、その後最後1GBほど余らせることでクローンできた事情があるからです。

最後、 Famliy Max VDR-NASに、換装するコピー先HDDを組み込んで起動させましたが、電源を入れたあとのLEDランプの点き方は多少異なってました。

まず、「ステータスLED」の「赤と青が暫く同時に点灯」、その後それが消えて「緑点滅」が5〜7分くらい。その間、3〜4回点滅したり、消えたりを繰り返し、最後にブザーが鳴って「青点灯」になりました。

その後は、MagicalFinderでIP設定、IE8からシステム初期化を実施して、無事2TB認識。尚、初期化は不可避で、そうしないと、録画などできません。前回の記事と全く同じでした。

換装直後 換装直後

換装直後のシステム画面。他の設定項目も問題なく操作できました。


換装・初期化前 換装・初期化前

換装した直後の、初期化してない状態です。内蔵HDDが「未使用」となってます。


換装・初期化後 換装・初期化後

初期化した後の状態。内蔵2TBとiVDR-S HDD 120GBが認識されました。


2. 換装した2TB HDDからのバックアップイメージ作成と別HDDへのリカバリー


この辺りも前回と同様に成功しました。

換装後初期化し、すぐにディスクのフォーマット → チェックディスク → フォーマットを実施。iVDR-SカセットHDDとの間で数タイトル遣り取りができるのを確認。IP設定、システム設定など一通り通常利用する内容に書き換え、再度換装したHDDを取り外してXPパソコンに取り付けます。

それを先の「EASEUS Todo Backup 3.5」で「Disk and Partition Backup」します。バックアップ時に他のHDDからチェックをすべて外し、当該HDDのディスク全体にチェックが入るように選択し6時間ほどで完全バックアップしてイメージを作成しました。ファイルサイズは23GBほどになりました。

※ ここで先頭の4パーティションだけをバックアップする仕方もできますが、以前の経験でうまく行ったり、行かなかったりしましたので、完全バックアップする方が安全です。

その後、このイメージを使って「日立 HDS5C3020ALA632 2TB SATA600 5900」へのリカバリーを実施しました。完全リカバリーになりますので、やはり6時間ほどで復元終了。XPパソコン上で「ディスクの管理」にてパーティションが構成されていることを確認後、シャットダウンして、再度「 Famliy Max VDR-NAS」に取付けました。

電源を入れると、無事2分ほどで起動完了して、PCやタブレットのブラウザからアクセス可能になり、設定が問題なく操作できることを確認。すぐにディスクのフォーマット → チェックディスク → フォーマットを実施。(※決して、ここで初期化してはいけません。バックアップしたイメージが使えなくなりますので。)

その後、100GBほどのタイトルを、退避してあったiVDR-SカセットHDDと他のRecboxからダビングして操作完了。PC録画も問題なくDTCP-IPダビングできてます。

3. バックアップ体制について


HDD保存の問題は、いつクラッシュするか分からない点であり、パソコンの通常データなら別HDDにUSB3.0とかeSATA接続でコピーすれば簡単に済みますが、Recbox類では定期的なクローンくらいしか手が打てません。

また、交換した新しいHDDといっても全く安心なわけではないので、複数のRecbox・Famliy Maxに分散させると同時にPC録画でオリジナルを複数HDDにバックアップしておく仕方も併用してます。

幸い今使っている PC用録画アダプタ「アイ・オー・データ GV-MVP/XZ3」の場合、別PCへのデータ移行もできますし、同一容量の別HDDにシステム領域とデータ領域をまとめてバックアップ・クローンできますので、最初はクローンで、後からは差分でデータ分だけをコピーして備えております。

時間を掛けてLAN経由でRecbox・Famliy Maxにダビングするよりは、複数HDDによるバックアップ体制が管理しやすい利点はあります。ただし、突然のクラッシュの場合、対応できないタイトルも出ますので、週1、できれば大事なタイトルの録画直後くらいにバックアップコピーする習慣を付ければと思うところです。

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